私を含め、お店で買い物をした時に貰える「紙製のショッパー」を取っておく人は多い。このことが気になり、ショッパーが持つ魅力について意識的に考察してみたいと考え、研究に取り組んだ。

研究を進める中で、以下の2つのことがわかった。
1つは、ショッパーはブランドの印象を伝える役割を担っていること。もう1つは、それらの印象が、ショッパーに使用する紙や表面加工、持ち手の素材や取り付け方、サイズや色彩、ロゴの印刷方法などによって演出されることである。

この2つを見る人に知ってもらい、ショッパーが担っている役割に対する理解を深めてもらいたいと考え、以下の2点を制作して展示した。

「“10の印象”を表現したショッパー」
特徴的な10個の印象語に沿って、それらの印象が伝わるようにデザインしたショッパーである。10個の印象語は5つのペアとなっており、それぞれ、対比的な意味を持つ印象語の組み合わせとした。

「ショッパーのイメージスケール」
株式会社 日本カラーデザイン研究所が考案したイメージスケールシステムを参考に、印象語とショッパー・デザインの関係をマッピングしたものである。