私たちは便利な生活を送る一方で「ストレス社会」という問題を抱えています。そのため、多くの人がリラックスを求めています。私もリラックスを求める一人で、音楽を聴いたりモビールを見たりすることにリラックス効果を感じていました。この体験から音とモビールでリラックスを促すインテリアを提案します。

モビールは風や重力によって動く彫刻作品です。その動きは1/fゆらぎを持ち、リラックス効果を与えます。1/fゆらぎは規則的な部分に若干の不規則な部分が混じる状態のことです。音も1/fゆらぎを持つとされ、音量や音程が若干不規則に変化すると1/fゆらぎに近づきます。このことから、若干不規則に変化するモビールの動きに合わせて音を変化させ、視覚と聴覚を同時に刺激すれば高いリラックス効果が与えられると考えました。

「yuragi tone」が風などで回転し始めると、透明なオーナメント内のセンサーが動きを検知します。すると、回転の速度に合わせて音程も変化していきます。透明なオーナメントは３つあり、低中高の３音がそれぞれ変化して曲を作ります。音の組み合わせがモビールの動きで無限に変化するため、同じ曲は２度と聞けず、意図の無い曲の心地よさを体験できます。