〈短期集中連載〉2020年度明星大学デザイン学部卒業生トーク「先輩たちは4年生をどう過ごしたか?」:第2回

NEWS

そのほかニュース

2021.05.24

〈短期集中連載〉2020年度明星大学デザイン学部卒業生トーク「先輩たちは4年生をどう過ごしたか?」:第2回

デザイン学部での学びを具体的に知ってもらうため、またこれから就職活動や卒業研究に取り組む後輩への参考として、2021年3月12日、2020年度卒業の4年生3人に「4年生の1年間をどの様に過ごして来たのか」各自の経験を話してもらいました。司会はデザイン学部の武藤努教授です。

 

連載第2回:卒業研究に取り組むために、とても大切なこと

 

————3年生の頃には、ヒト・コト・モノをつなぐ学部の考え方を、アニメーションにあてはめたらどうなるのかって、考え始めてました(足立)

————4年になる前には、楽しいだけじゃなく心や体とつながるような、ゲームの新しいあり方を探してました。(三富)

————3年次に参加した学外のエコデザインのプロジェクトで、エコデザインに興味がわきました。(黒崎)

 

 ■卒業研究に向けての取り組み

 

武藤 前回は、就職活動や卒業研究を始めるにあたっての心構えや、動き始めるタイミングについて話を聞きました。第2回となる今回は、卒業研究に焦点をあてた話を聞きたいと思います。みなさんは卒業研究に取り組む前に、何か調べたり調査するといったような、準備やきっかけづくりをしていましたか?

足立 最初にアニメに興味を持った頃は、単純にアニメが好きで、色がイイとか絵がキレイで終わってました。でも明星デザインに入って、デザインでヒト・コト・モノをつなぐという学部の考え方を学んで、それだけじゃダメだと思うようになった。ただ好きじゃなくて、どうして好きなのか、アニメーションってどうやってできてるのか、誰が、どんな考え方でつくっているのか、3年の頃にはそんなことも調べるようになっていました。

三富 私は4年生になる前の段階で、既存のゲームじゃない、別のあり方を探し始めてました。たとえばいろんな問題が出る「脳トレ」は、面白いだけじゃなく頭も良くなるし、「もじぴったん」のような文字パズルゲームは言葉を覚えられる。「リングフィットアドベンチャー」のように器具と連動すれば体も鍛えられる。ゲームって楽しむだけじゃなく、心や体とつながることで、すごく役に立つんじゃないかって思った。人がやさしい気持ちになれたり、自分に自信が持てるようになるゲームがつくりたいな、って、そんなことを調べていました。

黒崎 さっき話した学外のエコデザインのプロジェクトでは害獣駆除をテーマにしたんですが、もっと身近で、ヒト・コト・モノに根づいたテーマにすればよかったと、なんか悔しい気持ちがどんどん出てきた。じゃあそれを卒業研究でやってみよう、というのがテーマを決めたきっかけでした。卒業研究では、やってみたい、気になるジャンルがすごくいろいろあったけど、それを並べた時、心に残っていたのがやっぱりエコデザインでした。で、身近なエコデザインってなんだろうって調べたり、身近なところで感じたことをメモするようにしました。

武藤 なるほど、みなさん自分の経験や身近にあるものにターゲットを絞ることで、たくさんある可能性の中から、ひとつのテーマへと絞り込んでいったんですね。

 

 
 
 
 

■卒業研究の主査の先生の選び方

 
 

武藤 卒業研究のテーマが決まってくると、その研究をどの先生のゼミに入って進めたらいいか、つまり卒業研究をどの先生に見てもらうか、主査を決めることは意外に重要だと思います。みなさんはどのようにして決めたんですか?

黒崎 私は、卒業研究でやりたい分野やテーマがいろいろあったんですが、軸としていたのが「モノづくり」なので、その研究をしている先生や、モノづくり系の授業を担当されてる先生から選びました。相談しやすい、話しやすい、というのも重視したことでした。

武藤 明星デザインにはいろんな分野の先生がいますから、専門性を重視して主査選びをした、ということですね。三富さんは?

三富 武藤先生とはその前の授業で一緒にゲームづくりもしてて、卒業研究のジャンルにいちばん近い先生でした。先生の授業を受けてて、ゲームづくりのことだけじゃなく、社会に出てからのこととか、人間としての力をいっぱい教えてくれる先生だと感じていて、人間としてもレベルアップしようと思って、武藤先生を主査に選びました。

武藤 持ちあげても何も出ないけどね(笑)。でも2人に共通するのは、専門性はもちろん、授業で接点があったり、指導の仕方が自分に合うかどうか、先生の指導の仕方や相性も、けっこう重要なポイントかもしれないということですね。足立くんは?

足立 僕も、やっぱり何かつながりのある先生にしようと決めていました。三本松先生は直接授業を受けたことはなかったんですが、専門が映像ということで、3年生の番組制作の授業の時に話を聞きに行ったことがありました。その時、映像制作に関してすごい博識だったということもあって、主査をお願いしました。

武藤 授業で見てもらった先生だけじゃなく、興味があることを先生に聞きに行くことで関係ができて、その先生の人柄や考え方、専門性が見えてくることもあるよね。なので、自分からアクションを起こすってことも大事だよね。

第3回に続く)

top