自分たちの暮らしの目的地を探る「デザインセッション多摩(DeSTデスト)」。地域をリサーチして、課題を明確にして、資源を活用して、魅力を引き出して、アイデアを出し合い、価値を創造して、自分たちが目指す目的地に近づいていく。個性的な30市町村があり、約420万人が暮らす東京の西側に位置する「多摩」。この地域のデザイナーをはじめ、経営者、商店主、会社員、公務員、教員、学生など、この地域に住み、働き、学び、遊び、活動する仲間がつながり、共に考え、できることを持ち寄り、デザインの力を活かしたプロジェクトを増やしていくためのプラットフォームです。
多摩エリアの西側に広がる山。そこには、戦後に植林されたスギ・ヒノキなどの森林資源がたくさんあります。しかし、担い手の不足や、経済合理性、住民の認識不足などにより、充分に活用されていません。
そんな状況を変えようと、林業家や製材所、材木店、工務店、木工家など木に関わるプロをはじめ、行政、企業、NPO、市民などが様々な取り組みを始めています。地産地消や6次産業化を意識して、まちと暮らしにもっと木を活かすことができたら、地域はもっと魅力的になっていくはず。その時、デザインの力はどう活かせるのか。多様な立場の人と、前向きに話し合い、考え、交流する機会になれば幸いです。
1部の「トークセッション」では、林業、木工、材木業、林業ライターの4人といっしょに、「木でつなぐ山とまち」の現状と可能性について話し合います。
2部の「ワークセッション」では、地域で活動する10人のクリエーターがリーダーとなり、デザイナー、市民、公務員、会社員、NPO、教員、学生などといっしょに「木でつなぐ山とまち」の取り組みを考え、発表します。
1部:トークセッション | 2部:ワークセッション | |
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開催日 | 2021年3月6日(土) | |
時 間 | 10:00~13:00 | 13:30~19:00 |
定 員 | 200名 | 50名(各会場5名程度) |
会 場 | Zoom会議システムでのオンライン開催 PC、スマホ、タブレット等の端末と、安定したインターネット環境が必要です。 | 多摩エリアの10拠点(リアル会場)をオンラインでつないで開催 ※1部もご参加ください。リアル会場でご視聴いただけます。 |
参加費 | 無料 | |
申込方法 | 下記ウェブサイトからお申し込みください。 申込先着順 ※定員になり次第締め切ります。 | |
お問合せ | 042-591-5230(デザイン学部支援センター) koukai@design.meisei-u.ac.jp |
1部
トーク セッション 10:00~13:00 |
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2部
ワーク セッション 13:30~19:00 |
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1996年埼玉県生まれ。大学は森林総合科学科に入学する。大学3年次に1年間休学して北海道から宮崎県までの林業地、山村をめぐる旅にでる。通算50か所以上の地域を旅し、林業から材木、工務店などを取材する。大学卒業後は林業専門の出版社に就職し、林業ライターになった。プライベートでも森と木と人をつなぐイベント「モリコン!?」「懇森会」を実施。現在は林業・木材業界の地図をつくっている。
Community Forest
林家になる旅人
1981年東京都青梅市生まれ。土木工学科卒業後、不動産建設業にて施工管理職を経験。2013年、家業である森林経営を父と二人で中島林業として始める。主に所有山林へ道を入れ、スギ・ヒノキを伐採し市場へ搬出している。年間搬出材積は200㎥前後。所有山林は約100ha。NPO法人青梅林業研究グループ、一般社団法人里仁会、青梅市消防団、高水山獅子舞保存会などに所属。チェーンソー講習、担い手育成、森林環境教育を行っている。
MOCTIONインタビュー
1975年東京生まれ。1996年に渡英して家具デザインを学び、帰国後2004年、伊藤家具デザインを設立。オリジナル家具、注文家具、プロトタイプ家具のデザイン及び制作。 2010年、木製家具のデザイン・制作技術を学べる『八王子現代家具工芸学校』設立。どんな木にも板目・柾目・年輪・杢・色と様々な表情と手触りによい温もりがある。木の性質や特徴をよく理解して木を切り、削り、磨いて美しい物作りを心掛け、山からの恵みを生かした家具や木工品をつくり地産地消を目指している。
八王子現代家具工芸学校
国分寺、国立あたりで育つ。武蔵野美術大学卒業。大日本印刷、リビングデザインセンターOZONE経て、2004年独立。日用品、店、住宅、展覧会、書籍などを企画・プロデュース。つくし文具店、国分寺さんち、国立五天、マルヒノなど独自のプロジェクトや拠点を立上げ育てる。著書に『9坪の家』(廣済堂出版)、『コドモのどうぐばこ』(オレンジページ)、『デザインスタンス』(誠文堂新光社)など。東京の山とまちをつなげて、日常の中で、木を使った暮らしを増やしたい。
美術家として、個展、グループ展で作品を発表する。2015年に奥多摩町にアトリエを構え、2016年に移住。2017年からおくてん実行委員会のディレクターに就任。地域クリエイションの概念を発案し、奥多摩町で実践する。2019年から奥多摩町社会教育委員、2021年から奥多摩町立せせらぎの里美術館のディレクターを務める。著者に『クリエイティブを旅する-東京最西端物語-』(西の風新聞社)。94%が山林の奥多摩町だからこそ考えられる企画をつくりたい。
東京都昭島市出身。拓殖大学工業デザイン学科卒。卒業後はweb制作会社で営業・ディレクション業務を経験し、フリーでもデザインの仕事をはじめる。2016 年林業ベンチャーとして「株式会社森未来」の創業メンバーとしてジョイン。インハウスデザイナーとして会社のブランディングを担う。2021年より株式会社コトリ(cotri, Inc.)を設立。地産地消の家づくり“TOKYO WOOD”のディレクターを務め、林業・木材業界を中心にデザインワークを行っている。
1980年東京都八王子市生まれ。東京都立大学大学院 (経営学修士) 修了。ソニー株式会社、経営コンサルティング会社を経て、八王子にcafé Wを共同設立した後、2011年より無所属で八王子市議会議員を務める(現在3期目)。AKITENの代表としてアートプロジェクトおよび、アートギャラリー/アーティストインレジデンスの運営をするほか、食、繊維、林業など様々なまちづくりのプロジェクトの運営にも関わる。
AKITEN
日野市や多摩地域を主なフィールドに農家や市民とともに農地や緑地を活かした農のある暮らしを楽しむ活動を創造している。一般社団法人のと島クラシカタ研究所理事、実践女子大学特別講師、株式会社アール・ピー・アイ マネジャー。林業の担い手確保の仕事に取り組む中で、自分も山の維持・活用に取り組みたい!と思うようになり、山仕事をするための準備を進めている。
東村山在住のグラフィックデザイナー。多摩の観光PRプロジェクト「Another Tokyo TAMA」の図鑑カードやマップなど、地域に根ざした冊子やイベントの企画制作を手がける。2019年5月、空き家の古民家を改装し、ブックラウンジやアトリエ、シェアキッチンを備えた文化複合拠点「百才(ももとせ)」をオープン。武蔵野の里山風景が色濃く残る東村山で、暮らしのすぐ隣にある自然との共存と活用を考える。
合同会社ハチコク社
国分寺の名水百選が沸くお鷹の道にて史跡の駅おたカフェを2009年より運営。2010年よりまちの魅力再発見イベント「ぶんぶんウォーク」の立上げメンバー。2015年より国分寺地場野菜の魅力発信のための「こくベジ」プロジェクト立上げに参画。一方で、竹中工務店まちづくり戦略室に所属し、「キノマチプロジェクト」に携わる。都市木質化やそれにより地方・地域に木を通じた人ものコトの循環を起こす活動等に取り組んでいる。
キノマチプロジェクト
1983年富山県生まれの建築家。2010年よりノウサクジュンペイアーキテクツ主宰。故郷の高岡で手がけた「高岡のゲストハウス」で第15回ヴェネチアビエンナーレ国際建築展にて審査員特別賞受賞。長崎県五島列島での改修プロジェクト「さんごさん」に参加。2019年より国立市の富士見台団地商店街にてシェアする商店「富士見台トンネル」をスタート。現在、東京理科大学、芝浦工業大学、東京都市大学、東京電機大学の非常勤講師。
ノウサク ジュンペイ アーキテクツ
1981年鹿児島出身。東京学芸大学教育学部美術科卒業後、デザイン事務所勤務を経て独立。イラストとデザイン、ワークショップ、オリジナルグッズの3つの軸を中心に「暮らすこと、つくること、伝えること」を大切にしたものづくりを目指す。東小金井駅高架下、アトリエ併設のお店atelier tempo内にて『絵とデザインのアトリエ「ヤマコヤ」』を主宰。
ヤマコヤ
日本大学藝術学部修了。2000年よりミリメーターとして活動、2014年に株式会社小さな都市計画を設立。近作に「URBANING_U」「清澄白河現在資料館」。小さな都市計画では「SHINJUKU STREET SEATS」「WALKABLE MITAKA」「PUBLIC LIFE KASHIWA」など公共空間に関わるプロジェクトを多く手がける。自身の事務所、三鷹市井の頭の「場所#4(バショ_イノヨン)」ではワークスペースとシェアキッチンの運営も手がけている。宮口の祖父は桐箪笥職人、笠置の祖父は三重で林業を営んでいた。
mi-ri meter
小さな都市計画
1974年長野県飯田市生まれ。フリーランスデザイナー。地域リデザインカンパニー「合同会社パッチワークス」メンバー。野外映画館「ねぶくろシネマ」や建物のお別れ会「棟下式(むねおろしき)」、対話型マルシェ「いっぴんいち」、仕事を子供に伝える「こどものしゅうかつ」、日本橋問屋街のコミュニティスペース「PLUS LOBBY」などのデザイン制作全般を手がける。地元の飯田市は周囲を山に囲まれた盆地で、幼少期は山が遊び場だった。
合同会社パッチワークス
調布生まれ調布育ち。合同会社パッチワークスでは「ねぶくろシネマ」「いっぴんいち」「棟下式」などの企画。また個人としては空き家を活かした地域価値の向上を目的に「空き家をスナックする会オンラインサロン」を立ち上げ、調布・深大寺の空き店舗を活用した活動を行なう。経済合理性を追求するだけでは解決できない問題について日々考える。最近、サーキュラーエコノミーにも興味が湧いている。
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。市民活動、ソーシャルデザイン、NPO団体での新規事業や生涯学習講座のプロジェクト立ち上げ・運営を行う。 多摩エリアは出身大学があり、仕事での関わりもあって、人一倍思い入れの強い地域。人や場所、そして地域の特性。今回は多摩エリアの森林資源とまちをつなげる可能性を、みなさんと一緒に考えていくのが楽しみ。 一人ひとりがテーマと向き合って育まれる学びや気づき、それらが関わることで、社会がより開いていくことを信じている。