心の支えになるゲームをつくりたい

就職は大手のゲームメーカーに決まりました。ゲームデザイナーといって、ゲームの全体を設計したり、グラフィックやプログラミングをする人たちをつなぐ、プランナーとしてのお仕事をすることになります。将来は、人の心に残るような、誰かの心の支えになるような、そんなゲームをつくっていきたいです。私自身、そういう経験がありました。ゲームに救われた、というか、ゲームをとおして新しい考え方を発見したり、発想が広がったり……。ゲームっていうと、世間一般では、まだ悪いイメージがあると思うんですけど、これからは、実際の生活に役立つものとしてゲームを取り入れる、ということも増えていくはずです。 私が明星デザインで学んだのは、意味のないデザインはない、ということです。何のためにものをつくるのか、誰のためにものをつくるのか。ゲームは以前から大好きだったんですけど、自分がつくる側にまわるとは思っていませんでした。でもここで学ぶうちに、人の人生の経験の中に残るようなものをつくりたい、と考えるようになっていって、自分の場合、ゲームがいちばんそれを届けられるんじゃないか、と思いました。そのゲームのおかげで前向きになれたとか、ちょっと生きる希望が見えたとか、どんなかたちであれ、人の支えになるゲームをつくりたい。

デザインへの理解を深めた4年間

だから卒業研究では、心理学の先生にも協力をお願いして、自己肯定感について研究して、それをゲームに落とし込みました。そういう基本的なところからきちっと考えていこう、ということができるようになったのは、明星デザインのおかげです。 私は、ここには、なんとなく入っちゃった、というのがほんとのところなんです。オープンキャンパスで先輩たちの作品を見て、ああいいなぁ、楽しそうだなって。でも明星デザインの教育課程ってすごく良くできているんです。最初は「企画表現演習1」で文章のつくり方から入って、分析や発想方法などを学んでいって、「企画表現演習5」のころには全部がつながる。1年の時は、つらーーい! と思うこともあったけど、ちゃんと授業中に、こういう意味があってやるんだよって教えてもくれます。そうやって、ひとつひとつ必要な力を身につけながら、デザインって、課題を解決することや人のために仕組みをつくることなんだって学んでいきます。

みんなと一緒に成長できる明星デザイン

明星デザインは6つの専攻分野を選べるのも特徴ですが、いろいろな専攻の人たちと一緒に学ぶのは意味があると思います。私は大学に入ってから、人と関わることがこれほど楽しいことなのかって思うようになりました。それは明星デザインだったから、だと思っています。いろいろな人の考え方に触れて成長していけるから。最初はダメダメな人間でも、明星デザインに入ったら、何かしらができるようになります。何かに向かって頑張ろうと突っ走れば誰かが応援してくれる、壁にぶち当たれば誰かがアドバイスをくれる、そういう環境があるからです。成長したいと思ったら、どこまででも成長できる場だと、私は思っています。 だからもし、今、高校生で、はっきりとしたものはわからないけど何かやってみたい、ほわほわ~~っとした夢ならある、っていう人は、明星デザインに来て、それをつきとめたらいいと思います。不安だらけでも、迷ってばっかりでも、自信がなくっても、いいんです。私がそうでしたから。
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